萠珈にひどいことをされた夜【高橋プランクトンとキャバーンビート】

ワンマンライブでない限り、対バンの人がいる。
昨日は高橋プランクトンのギターサポート。あと少しで「休養期間」に入る彼と、「少しでも多くのライブをしたい」と僕の方からサポートをお願いしました。

THE LIVE2周年という記念すべき日に。

若い対バンのみなさんに昭和時代のおっさんは遠い目になりながら。
サンダーバードに見守られながら。

 

僕らの前が萠珈だった。
これがいかんかった。

ただでさえ人の演奏に影響を受けやすい僕なのに。
この日の萠珈は感情を乱しにきた。きちんと計算されたセットリストで。

「一生のお願い使うから、そばにいて」と、お客さんの心を開く。ガーリィで甘い歌で。

「馴れ合いが一番・実力は三番目」と、今自分の置かれてる場所のことをディスり、同時にディスられるものの哀しさに寄り添う。

「ブルーシートで今夜もしのげるかい?」と、雨と湿気が吹き溜まる夜を往く。社会構造の底辺は、逆から見たら頂点だ。

「電線に絡まる 御機嫌トリさ 嗅ぎつけられたら あっけなく独りさ」と、上昇と落下を繰り返す日々のことを歌う。落ちてゆく自分と、それを遠くで眺める自分と、嘲笑する自分が入り混じる。
僕の脳内をドローンする必殺曲。

そのあと。

強敵を倒したらまだ次がいたというパターン。

「大丈夫だよきっと大丈夫 ごめん やっぱ大丈夫じゃないかも 今の歌なかったことにして」

世の中には「大丈夫だよ 僕が君を守るから」「君は一人じゃない だからきっと大丈夫」が溢れてる。
そんなわけない。
守れるわけない。そんな責任取れるわけない。嘘をつきたくない。
でも、でも。
バカのフリして、優しいふりをして、笑顔でピースする世界。
顔を隠したところでは、恐ろしい憎悪を吐き散らす世界。

あなたを苦しめるこの世界、回るのやめちまえ!と歌う。最初の歌で「私はこの世界を憎めない」と歌ったあとで。

傷だらけの翼を目に見えなくらいのスピードで動かし、彼女は飛ぼうとしてる。
上昇気流がこないなら、気化熱を作り出すしかない。
彼女は言葉を気化する。
涙と汗と血を。
心に血がにじむ。

 

そんな歌を本番前に聞くべきじゃなかった。涙を出さないように他のことを考えた。

 

ラストは初期の傑作
「空っぽな男たち いつも私を生きがいにしてのしかかる」と歌う少女と二人の少年のお話。
でもこのセットに入ると今までの牧歌的でナイーブな歌とは一変する。

 

ああ。まずい。
心が乱れてる。

 

しかも高橋プランクトンは、今からやる曲を決めない。
ステージに上がってから、降ってくる今日の曲をやる。
一曲目、なんと雑草の歌。

思いもよらぬ選曲で、しかもギターの1弦の調子が悪く。緩みまくる。チューニングしてもしても。
邪魔だ。

1弦を引きちぎり、曲を弾く。
暴れるプランクトンの熱を気化できない。
暴れ狂うプランクトンはどんどん走る。
でも寄り添うギターなんか弾けやしない。僕にできるのは支えることじゃなく、リングから飛び出そうとする彼を押し戻すことだ。

そのあと、何をやったか。覚えていない。
うまく弾けなかった。
手応えがなかった。
悔しい。

機関銃をぶっ放し、倒れこんだ。
悔しい。
悔しい。
こんなもんじゃねえぞ。何しに来たんだ。
冷静にやり抜けないと意味がないじゃないか。

でも、冷静さを吹き飛ばすほどの萠珈とプランクトンだったんだ。
しょうがない。
今晩は、完膚なきまでにやられた。

こんなにできなかったってことは、まだまだやれるってことだ。

 

終わって、反省とか反芻とか。
本当久しぶりにぶっ倒された。

ありがとう二人。

 

よく、「そんな若い奴らと付き合ってなんが楽しいと?」って言われる。
それはこんな「爆発に巻き込まれること」があるからだと思う。

 

このところ、いい気になってたのかもしれん。
アートを作ってるけど、そんなもんか?
サポートギタリストとして頑張っているけど、全然足りてないよと、言ってくれる人はいなかった。

この日は、若い二人にぶっ倒された。

アーティストとして、ギタリストとして。
また、締め直していくぜ。

先輩はぶっ倒されないように立ち続ける義務があり
後輩は先輩をぶっ倒すべきだ。

 

ライブが終わり。
韓国からきてたお客さんが少し歌うことになった。

彼の弾くジャキジャキのギターが、僕のへこんだ心をぐいっと掴んで立たせてくれた。
素晴らしいギフト。

終わってウーウーイングリッシュで話した。
互いにやってるバンドのこととか、ジミヘンが好きなこととか。
東京に行こうとしたけど、台風で。
でも福岡に来てよかった、と。

 

世界中に、悪魔はいるんだ。
素晴らしいじゃないか!

 

 

 

そして!キャバーンビートのスイーツの本気さといったら!!!
ちょっと食べてみてよ!





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