お嬢さん:感想【成人映画ならではの美しさと画力】

お嬢さん:変な日本語への違和感ですら愛おしくなる

原作は「このミステリーがすごい!2005」で1位を獲得したサラ・ウォーターズのミステリー「茨の城」

その舞台を1910年から35年間続いた日本の統治下時代の朝鮮半島に置き換えているそう。

韓国人俳優が日本人を演じるので、日本語のイントネーションがおかしかったり、聞き取れなかったりするので「あらぁ、イマイチなんかなぁ」と一瞬思うけど。

圧倒的な画力と作家性と、100点満点の美術でぐいぐい引っ張ってゆく。

いやあ、完全に文化面でも韓国に負けてるな日本。
と思ったら、撮影には日本人もかなり関わってるらしい。

美術監督のリュ・ソンヒ氏が、『杉原千畝 スギハラチウネ』『ピンポン』『一枚のハガキ』などさまざまな作品で美術監督として活躍してきた金勝浩一氏に協力を仰ぎ、作り上げたもので、約50人の日本人スタッフが3週間にわたる撮影を支えたらしい。

いい映画の現場で働きたいよね。

 

孤児の少女スッキ。
この人は新人女優らしい。
色気のない子供の体が、成人映画に向いてるのかもしれない。初々しいからだと、人生の裏街道を歩いてきたキャリア。でも心が純粋で・・・。

スッキは詐欺グループの「伯爵」と呼ばれる男から「日本人になりたがっている富豪の豪邸へ、メイドの珠子として行け」と言われる。
狙いは莫大な財産で、の令嬢の秀子の心をつかませ、自分と結婚させようとする。

いい面構えなんだ。この子が。

豪邸で本に囲まれて外の世界を知らずに育った秀子。

新しく来たメイドの珠子(スッキ)に心を開き、また珠子もだんだんに秀子に惹かれていく。
お互いに身も心も許すようになってしまいます。

こういう展開は読めるし、漫画っぽくもありワクワクの成人映画チック。

ところが後半コインを裏側から見るように物語の見方が変わってくる。

 

 

お嬢さん:映画作家という仕事がまだある

カンヌ映画祭で大絶賛された本作の監督パク・チャヌク。
復讐三部作も素晴らしかった。
そのあとのコメディーは見てないけど、イノセントガーデンも素晴らしかった。

圧倒的な画力とムードと。
一貫して描かれる「欲望の燃え尽き方」。

映画は文学などに比べて「大衆のもの」っていう捉え方をされてるけど、映画だって芸術だ。
日本にも自分の撮りたい映画をとる監督は数人いるけど、あとは職業監督のような人が多い。

  • 予算がないから
  • 子供向けだから

いろいろ言い分はあるだろうし、わかる。

 

でもくだらない映画を二本撮るなら、その分の予算を一本分につぎ込んで、世界に通用する傑作をとってほしい。

 

お嬢さん:美術に始まり、美術で終わる

この映画はまさに「美術の結晶」だ。
上月氏の日本への憧れと西洋趣味が入り混じった屋敷の内部。
その離れの異様な書斎。
洋間に墨絵や掛け軸、書。
美しいものを集取して自分の手の届く範囲に敷き詰めることが、憧れ=報復なんだろう。

エメラルド色の壁紙をバックに、美しいドレッサーやベッドが置かれた秀子の部屋は英国風だが、日本人形や盆栽が絶妙に配されている。

どんなに引きで絵を撮っても隙一つない。
完璧だ。

大きなクローゼット。天袋の帽子。手袋専用のドロワー。
並んだ手袋、並んだ靴。
彼女自身はどこにも行けないのに。

圧倒的に美しいこの映画。
僕の大好きな(笑)

  • レース
  • コルセット
  • ボタン
  • バスタブ
  • 書棚
  • ランプ

などが溢れていて、あ、この世界に住みたい。どこにも行けなくてもいいからなどと妄想してしまう。

 

パク・チャヌクの映画はいつも壮絶だけど、この「お嬢さん」にはブラックなユーモアの度合いがちょうど良い。これはコメディを経験したからなのか?
まあ、クムジャさんもコメディといえばそうだったけど。

壮絶な物語の儒医所に、ちょっと笑える(苦笑も含め)シーンがあったり、SM的な気持ち良さ(しかも割と冷笑気味の)が置かれていたり。

大得意の「痛さ」意外にも感覚的なわかりやすさが満載。
これ、成人映画(18歳未満鑑賞不可)なんだけど、すべての女の子たちに見てほしい。

 

 

お嬢さん:21世紀の最もセクシーな映画の4位

映画メディアの『テイスト・オブ・シネマ』が発表した「21世紀の最もセクシーな映画ベスト15」の4位にランクイン。

  • 2人の女性が用心深く服を脱ぎ、息を荒くして性的な発見をし始める時を注意深く観察した
  • 全ての面でとても美しい
  • 暗い夜空に浮かんだ明るい月、日本式の建築物、書斎などで映画の色感と質感の使用は、完全に心をつかむ
  • 書斎で本を読むエロティックなシーンは、とても素晴らしく撮影されている

と、絶賛している。

 

下記は、21世紀の最もセクシーな映画ランキングです。

  1. アデル、ブルーは熱い色
  2. パフューム ある人殺しの物語
  3. チャタレイ夫人の恋人
  4. お嬢さん
  5. あるスキャンダルの覚え書き
  6. セクレタリー
  7. 夢想家たち
  8. フリーフォール
  9. ブラックスワン
  10. マッチポイント
  11. クローザー
  12. アイ・アム・ラブ
  13. 天国の口、終りの楽園
  14. 毛皮を着たビーナス
  15. ラスト、コーション

 

見てないものもあるから、制覇せねば(笑)





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