リトル・フォレスト《夏・秋》《冬・春》【4時間で味わいつくす食物の色とかたち】

自給自足の農村生活。小さな村リトルフォレスト=小森での地域交流。ああ、苦手なタイプの映画だ。

農村暮らしなんていいことひとつもないよ。
文化はないし、刺激はないし。
苦労ばっかりで、人間関係閉鎖的で。

でも、橋本愛を4時間見れるというだけで、見てみた。
WOWOWだけどね。

イントロは四季ともおなじモノローグで始まる。
自転車をこぐ橋本愛。
整いすぎた顔が異様で、好き。
表情が感じられないし、いつもブスッとしてる感じがいい。
映画で見る彼女はいつも、いい。

自給自足でミニマルな生活をしよう。
そんなメッセージだったら吐きそうだけど。

1時間弱の作品が4本。それが2本づつまとまって公開されたリトル・フォレスト《夏・秋》《冬・春》は冒険とスリルと生命力と萌えのあふれたすばらしい冒険作だった。

 

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生きるために食べる。食べるために作る。完結した「らせん」の世界

冬が終わっていちばん最初にすることは、来年の冬のための食べものの準備。
気が遠くなるようなルーティン。
一日のルーティン。
一年のルーティン。
雪が降れば雪かき。長雨が続けばじめじめ。
自然のゆるやかな暴力。そしてそれに戦いを挑まない生命。
いやだいやだいやだ。

田舎ぐらし大嫌い。

でも、この映画の視点は「創作」にある。

野菜・魚・肉。食材と、調味料。
そのすべてが創作。たべものを作ることは、ものすごいエネルギーと時間と知恵を使ったアート。生みの苦しみとムダ骨と、それでも負けない冒険心がつくる作品。
10キロの食材から100gの食事ができる。

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圧倒的にうまそうな、存在感のありまくる「贅を尽くした食事」がずらり。

苦労をして育てた人だけが食べることのできる食事。王様の食事。
季節で変わる食材と創作の極みの調味料でいただく。

ルーティンな生活の中で、変化する人間。
おなじことを繰り返しているようで、じつはらせん状に上へ下へ伸びて行く。

それだよね。生きるってことは。

自分で育てた旬のものを、自分で食べる。いちばん美味しい方法で。
自分で考えた、アレンジした方法で。
すばらしい。

自然の驚異に打ちのめされることも、閉鎖的社会にいらつくことも、そんなに多くは語られない。
橋本愛のはしゃがない笑顔と眉間のシワがあるだけ。
すべては個人的なこと。

はしもとあい

 

リトル・フォレストは宇宙。ミニマルな映画と思われがちだけど、自分の手の届く世界の広さと深さが素晴らしい

美しい自然と美しい女の子(しかも作業着萌え)がつくる、美しい食事が4時間。画面いっぱいに。添加物まみれのお菓子を食べながら見る。
このゆがみが最高(笑)

ナチュラルとは程遠い橋本愛の美しさが光るSF映画ともいえるかも。

そして、出てくるカップ、調理器具、まきストーブ、タイルの張られたシンク。もうかわいすぎる。
吊られた干し柿、大根、かわいすぎる。

そして、「性」の香りもわりと濃厚。

 

 





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